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最近の悩み

家が好きだ。外も好きだ。でも、落ち着くのは自分のテリトリーである家の中だ。目を覚ました後に、癖のようにデスクトップパソコンをつける日々が好きだ、中毒になっているコーヒーを水のように飲む朝が好きだ。それが朝とは限らない今の生活も。

でも、たまにどうしようもなく家が寂しくなる。ぼくの仕事はたくさんの思考をひたすら続けなければいけない。いくつもの真っ暗なトンネルを一人で走っている。突然ガソリンが切れてしまって、暗闇の中に取り残されてしまう。いつまでに資料を作らねばならないのだろうか。この設計で本当に良かったのだろうか。この文章で伝えたかったことは伝わるのだろうか。このグラフィックは本当にぼくの表現なのだろうか。あらゆる思考が手に武器を持ち、主であるはずのぼくに急に真っ暗な背後から襲いかかってくる。不安という名前がついているらしい。パニックになったぼくは、いつもベッドに横たわって、YouTubeやTikTokに逃げてしまう。ぼーっと、誰かのことを考えてしまう。仕事中の話し相手が欲しいんだと思う。事務所に行けばいいはずなんだけれど、でも生活は不規則だし、染み付いた自宅作業癖がなおならない。というか、自分のタイミング以外で話しかけられるのはとても苦手。単純作業の時とかは話しながらできるけれど、長い長いトンネルの壁を伝って、おぼろげな光を目指して、指先に伝わる感触を忘れないまま歩かないとその光を掴めないのだろうという時に限って声をかけられる。あと、単純に後ろに立たれたり視線を感じるとダメ。だから、事務所は嫌い。でも、話し相手は欲しい。リビングにいて欲しい。たぶん、何しているのか気になってしまうから、ちょっかいをかけにいったりして息抜きをしたい。思考のトンネルを通ってない時に声をかけて欲しい。一緒に外の新鮮な空気を吸いながら公園で作業するのも良い。池のある公園で、子どもの騒ぎ声や、ママ友集団の喋り声、虫や鳥の鳴き声に、ランニングをする人が砂を蹴る。池を見ながら作業をして、隣で作業をしてても本を読んでても良い。でも風の音や水の音と、お互いが出す僅かな音を感じながら作業を進める。でもこれらは計画案として非常に非現実的かつ非効率だし、本当はただ酸素濃度が低下しているだけなので、少し薄暗くて、イヤホン越しに微かに喋り声が聞こえて、食器がすれる音が響いて、定期的にエスプレッソマシンの九気圧の圧力が大きな音を鳴らしている、なのに一杯百円くらいの安いカフェで六時間くらい作業したい。そんなカフェが見つからないのが最近の悩み。

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Meguro, Tokyo.